疑似実験(Quasi-experiment)と観察研究(Observational study)との定義はあいまいですが、ここでは経済学での用いられ方を考慮して、因果推論をきちんと行うことのできる比較的質の高い解析方法を…
カテゴリー: 医療経済学
実験(Experiment)と疑似実験(Quasi-experiment)
因果関係や相関関係を証明するのには大きく分けて、実験(Experiment)と疑似実験(Quasi-experiment)という二つの方法があります。疑似実験は観察研究と同じ意味で使われることもありますし、経済学のように…
疫学の「因果関係ダイアグラム(Causal diagram)」
Judea Pearl 前回までのブログで「統計学におけるルービンの因果モデル」と「心理学におけるキャンベルの因果推論」のお話をしたので、今回は疫学(Epidemiology)における因果推論の話をしたいと思います。ここ…
心理学における因果推論(キャンベル)
Donald Campbell 2010年にアメリカ心理学会の公式の学術雑誌であるPsychological Methodsで非常に興味深い特集が組まれました。前述の統計学者ルービンの因果推論と、心理学者であるドナルド・…
統計学における因果推論(ルービンの因果モデル)
(ドナルド・ルービン教授と筆者。筆者撮影) 因果関係を理解したり、証明したりするには考え方の体系的な枠組み(フレームワーク)が必要です。ある2つの事象が因果関係にあると主張するのは勝手かもしれませんが、それが事実なのか、…
相関関係は因果関係ではない(Correlation is not causation)
19世紀を代表するアメリカの思想家・作家であるラルフ・ウォルドー・エマーソンは、「浅はかな人間は運を信じ、流れを信じる。強い人間は因果関係を信じる。」と言いました。医療政策において因果関係はとても重要です。例えば、「地域…
ざっくり分かる医療保険のしくみ
今回は少し医療経済学に戻って、医療保険の構造と名称の整理をします。これは医療経済学だけではなく、アメリカや海外で実際に医療保険を購入される方にも有用な情報だと思います。また国際保健分野での皆保険制度(UHC; Unive…
因果推論?記述統計?-まずは研究の目的をはっきりさせよう
今回のブログでは、研究をその目的によって以下のようなカテゴリーに分けることで、その研究で「何が言いたいのか?」ということを理解する方法をご説明したいと思います。ちなみにこれはいわゆる大学や研究機関でやっている研究だけでな…