ツイッターなどで、科学者はどのように不完全なエビデンスを国民に伝えるべきかという議論が盛り上がっています。そのきっかけの一つになったのは、こちらの私のツイートだと思います。 大事なことなので何度でも言います。35分に1人…
カテゴリー: 日本の医療政策
日経新聞 経済教室「医療費抑制に新たな視点」(2017年5月12日朝刊)
日経新聞の「経済教室」(2017年5月12日朝刊)に日本の医療に関して寄稿させて頂きました。頂いたお題は「医療費抑制に新たな視点」でした。「医療経済学」と聞くと日本では費用対効果分析のことをイメージする人が多いようですが…
日本に「エビデンスに基づいた政策」が根付くためには何が必要なのか?教育経済学者の中室牧子先生との対談
医学界新聞 中室牧子先生との対談記事(リンク) 『「学力」の経済学』で有名な慶應大学の中室牧子先生との対談が医学界新聞の記事になりました。中室先生は、教育の世界において、日本にもっとエビデンスに基づいた政策をデザインする…
OECD平均値や、現在の医療需要をもとに必要医師数を設定しても良いのか?
(写真:Ilmicrofono Oggiono/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 厚労省は現在、医療従事者の需給に関する検討会を開催し、医療従事者の需給状況や確保対策を改めて検討し、偏在を解消しようとしていま…
日本でも医師誘発需要は問題なのか?
以前のブログで医師誘発需要に関してご説明させて頂きました。医師誘発需要は、適切な医師数の設定や地域医療構想を計画するにあたってもとても重要なコンセプトです。もし医師誘発需要が存在していないのであれば、患者さんの医療サービ…
「生活保護の支給額が高すぎる」という議論に違和感
(写真:Pakutaso) 日本でしばしば話題になっている「生活保護の支給額が高すぎる」という議論に違和感を感じています。この問題に関しては、しばしば生活保護の支給額と最低賃金や年金を比較したり、不正受給の話が持ち出され…
「将来必要になる医師数」の推定はあてにならないので、医師数は増やしすぎないことが重要
日本ではここ数年で医学部が新設されおり、医師数を増やす方向に向かっているようです。将来、日本の医師数が過剰になるのか不足になるのかという議論は両サイドのデータがあり、何が正しくて何が正しくないのかはっきりしません。実際の…
医療費が高い県ほど、心肺停止患者が生存する確率が高い
日本では医療費の地域格差の議論の中で、医療費は安ければ安いほど良いという論調になっている気がしていますが、これは間違いだと思います。 実際に私達の研究グループが2015年に行った研究によると、日本において医療費の安い県で…