日経新聞の「経済教室」(2017年5月12日朝刊)に日本の医療に関して寄稿させて頂きました。頂いたお題は「医療費抑制に新たな視点」でした。「医療経済学」と聞くと日本では費用対効果分析のことをイメージする人が多いようですが…
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どの医師に診てもらうかで、かかる医療費が大きく異なることが最新の研究で明らかに
(写真:Ilmicrofono Oggiono/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 2016年8月、「日本の医療費は高額 新基準で世界3位」という記事が日経新聞をはじめとする大手新聞の紙面を飾りました。日本の医…
これから求められる医師像とは―最適な医療サービスを提供する 健全なコスト意識が必要に
(注)本文は医学部進学を考えている高校生とその親を対象に、アエラムック「AERA Premium 医者・医学部がわかる」に寄稿した文章(転載)です。 私は医療政策学者であるが、原点は「臨床医」にある。現在、医療政策・医療…
医療技術評価(HTA)の限界~オレゴン州の「優先順位リスト」から学べること
(写真:opensource.com/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 日本でも診療報酬制度に収載するかどうかを決める際に医療技術評価(Health technology assessment; HTA)や費…
費用対効果分析の限界と問題点
日本でも、薬価の設定に際して費用対効果分析(Cost-effectiveness analysis [CEA])を積極的に用いようという流れになってきています。これ自体は素晴らしい流れだと思うのですが、いくつか注意点があ…
費用対効果分析の実際を理解しよう
(写真:Ken Teegardin/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) あるレポートや雑誌の記事で「今まで使われていた薬と新薬を費用対効果分析を用いて比較してみたところ、新薬の方が費用対効果に優れていることが明…
費用効果分析(CEA)と医療技術評価(HTA)
(写真:Images Money/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 最近ではC型肝炎治療薬のソバルディや抗がん剤のオプシーボなど高価な薬が続々と市場に出てきており、日本の医療費負担が高騰してしまうのではないか…
業績に基づく支払い方式(P4P)は患者のアウトカムを改善させることはできない
以前のブログでもお書きしましたが、業績に基づく支払い方式(P4P; pay-for-performance)に関する研究のほとんどが、プロセス指標は改善させるかもしれないが、最も重要な患者のアウトカム(死亡率など)を改善…